知識が深く、技術力のある人が多い――中途入社の私の実感。
T.M.
実験解析
2012年中途入社機械工学専攻卒
就職活動と入社理由
- 就職活動の様子は?
- 学生のころは、漠然と自動車業界で働きたいという思いで就職活動、パワートレインのメーカーに入社しました。6年間勤めましたが、会社の規模が大きいため、業務内容も細分化されていました。そのため、ひとつのことに深く携われる会社に勤めたいと思うようになり、転職活動をしていて出会った一社が山下ゴムでした。
- 山下ゴムを選んだ理由は?
- 面接で、「振動の分野で、実験もCAE※も自分で行いながら技術構築する」と聞きました。振動解析のCAEについて経験はありませんでしたので不安はありましたが、仕事の幅が広がるチャンスだと思い入社を決めました。※CAE=computer aided engineering。コンピュータ技術を活用して製品の設計、製造や工程設計の事前検討の支援を行うこと、またはそれを行うツール。
現在の仕事
- 現在の仕事内容は?
- 入社してからずっとNVH解析グループに所属しています。最初の3年間は、大手自動車メーカーの技術研究所と共同で、エンジンマウントの伝達特性を予測する技術の構築に取り組みました。エンジンマウントを介したエンジンノイズやギヤノイズ軽減のために、開発初期段階で特性を予測し設計にフィードバックすることを目的としたものです。現在、この技術は実用化され、2018年からはグループ会社のY-TEC VIETNAMへ技術移管も完了しています。解析技術を構築し定型業務として成り立てば、ベトナム人スタッフへの教育と移管も我々の仕事になります。また、3年ほど前から樹脂強度予測技術の構築にも取り組んでいます。これは、開発初期段階で樹脂製品の強度を予測し、型改修や設計手戻りの低減を目的とするもの。これも、構築が完了すればベトナム人スタッフへの教育を行う予定です。
一日のスケジュール
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出社
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8:151日のスケジュールを確認。
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9:00業務の進捗確認。
ベトナム子会社に依頼している定型業務の進捗状況を確認。
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10:00重点課題の取り組み(樹脂強度予測)
技術を構築すべく、仮説予測など検証を実施。
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12:45昼休憩
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13:30引き続き重点課題の取り組み
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16:00ベトナム子会社で行われた業務の確認。
依頼した業務のチェック。解析結果のミスの有無や依頼した内容になっているかをチェック。
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退社
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17:00退社
- 仕事のやりがいは?
- 私の業務は製品開発よりも研究に近いです。設計初期段階で製品特性を予測するためのCAEを用いた技術構築がメイン業務です。予測技術を構築するために完了時期を設定し、そこに向けてマイルストーンを設定し進めていきます。滞りなく計画通りに進めるには、社内だけでなく社外の方の協力も必要です。そのような方々の協力を得て、段階的に結果を残し、少しずつゴールに近づけている実感を得たときには、とてもやりがいを感じます。
- 仕事で凹むときは?
- 想定していなかった課題が発生するなどして、もともと設定していた予測技術の完成時期を延長せざるを得なくなったときには、凹みますし、責任を感じます。私の仕事は技術構築をしなければ成果は残りませんし、会社や設計者へ何の貢献もしてないことになりますから。
将来
- どうなる、自動車業界?
- 自動車業界の開発スタイルも短納期でフロントローディング化が要求されていますから、試作レスで、CAEを活用した開発はますます求められるようになります。このため、「何でもCAEで予測できるようにしてほしい」という厳しい要求が、今後増えていくと個人的には考えています。私の仕事はCAEを用いた予測技術の構築がメインですから、やるべきことはたくさんあると思いますし、できるだけこのような需要に応えていきたいですね。
- 将来、やりたい仕事は?
- まずは、目の前の未完成な予測技術を完成させることです。早く期待に応えたいという思いだけです。それが完成すれば、また新たな課題に取り組んでいきます。また、一緒に技術構築できるスタッフをもう少し増やしたいと考えていますので、ベトナム人を含め、後輩の教育をしていかなければなりません。将来的には、山下ゴムがCAEのコンサルティングを行えるぐらいの力を付けられたらうれしいです。
山下ゴムについて
- 山下ゴムの「強み」「らしさ」とは?
- ひとりの業務範囲が広い分、大企業の社員より知識が深くて技術力のある人の割合が多いと思います。本人たちは気づいてないと思いますが、私は中途採用者なのでそのように感じます。
- 「山下ゴムに合う人」とは?
- NVH解析グループには、技術課題に深く取り組みたい人が向いてると思います。課員一人ひとりが技術テーマに取り組んでいるので、根気よく実験とCAEを用いて課題に取り組まなければなりません。客観的な意見をしっかり持って、ディスカッションのできる熱いエンジニアと仕事がしたいです。